突然の贈り物 |
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差出人は不明で、もちろんそれに 何の覚えもない
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包まった紙をそろりとはがし 中を覗き込むと、
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そこには着物を着た人形が ちょこんと座っていた
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僕はその人形を大切にしようと、棚の上に置くことにした
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…翌日、仕事を終え 会社から戻ると 部屋中が綺麗になっている
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どうやら その人形が片付けてくれたらしい
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そして次の日も また会社から戻ると 今度は夕飯の支度がしてある
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僕はその人形にとても愛情を感じ 棚から下ろし 枕元に置いて
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その人形のそばで眠った
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翌日、目が覚めると 痛みを感じ、ふと見ると 僕の右腕がなくなっていた
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すると 「ドンドン!!」と扉をたたく音がし、開けてみると
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ドアの外には一人の警察官が立っていた
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「何か困ったことはないですか?」 そう僕に尋ねる
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僕は右腕がなくなってしまっていたが、「別になにもありません」
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と答え、「バタン!!」 と、そのドアを閉めた
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その日も 会社から戻ると、その人形は 洗濯や夕飯の支度をしていた
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そして今日も その人形と一緒に眠った
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翌日、目が覚めるとまた違和感を感じ ふと見ると
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今度は僕の左足がなくなっていた
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その頃から、僕はその人形のとりこになっていしまい、幸せな反面
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何かをしてもらう度に、身体のどこかがなくなっていった
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そして僕は 「手や足なんていらない、だって きみが僕の
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やらなくてはいけないことを全部してくれるから」と口にした瞬間
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突然、人形は今までにない悲しい顔に変わり 大粒の涙を流した
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その一粒一粒が部屋中に溜まり 天井にまで達し、
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ついに 僕は溺れてしまった
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