追跡者

僕は早朝が好きだ。 人々はまだ眠りについていて 通りには誰もいない

まだ街は静かで動いておらず、澄んだ空気と 小鳥のさえずり

僕は今日も いつも通り朝の散歩に出かけた

鼻から スーッと冷たい空気を吸い込み ひとつ深呼吸をした

そして 歩くこと5分、ふと 後ろから足あとがついてくる事に気づいた

それは確かに 僕のあとをついてくるようだ

新聞配達の人だろうか…?? 僕は気になり くるっと後ろを振り返った

すると、その人影のようなものは さっと 電柱にかくれた

じっと目を凝らして よく見ると、一匹のサルがそこにいた

「まぁまぁ別に…」と僕は大して気にせず また先を歩いた

すると まだ足音は僕のあとをついてくる  

「いい加減に…」と僕は再び振り返った すると サルは二匹になっていた

その二匹のサルは じっとこちらの様子をうかがっている

さすがに僕はおかしいと思い、逃げるようにタッタッタッと走り出した

するとそのサルたちも タッタッタッとあとを追ってくる

僕はとっさに左に曲がり、植え込みの影に隠れた …すると、

追って曲がってきたそのサルたちは なんとまた増え、三匹になっていた

これは何かに巻き込まれたに違いない…と、 そう身の危険を感じ、

僕は近くの遊園地に逃げ込んだ。 コーヒーカップにジェットコースター

メーリーゴーランドにお化け屋敷へと 必至になって逃げ回ったが、

サルの数はどんどん増え続け、気づくと 数十匹にもなっていた

追われている理由など 知る由もなく、僕はひたすら逃げ回った

そして 観覧車に逃げ込んだ その頃には僕はすでにパニック状態で

一体何が起こっているのか?? 助けを呼ぼうなど 考える余裕もなかった

そして 高く上がった観覧車からおそるおそる下を見下ろしてみると、「!!??

僕は自分の目を疑った… 百匹は超えるサルの大群が、ウキャウキャと

下から僕を見上げている。この観覧車が下に着くまでは もう時間の問題だ

観覧車の中を見渡すと 武器らしきものは見当たらないが、

なんとか窓枠がはずれ、パイプ状の棒が取れた

鉄パイプとして使えそうだ… 着地まであとわずか5メートル

よし いっちょ やったるか…